Stage14 Córdoba - Córdoba
【総評】
正直、このゲームは賛否両論あって、あまり売れていないが、10年以上、ダカールラリーのゲームがなかった中でこうして公式ライセンスのゲームが登場したことはとても意義があると思う。
ダカールラリーというのは、その知名度の割りに、実態やフォーマットを知らない人がほとんどだと思うが、このゲームは、ダカールの壮大さ、流れ、雰囲気、過酷さなど、ほかのレースと大きく異なる魅力を十分に感じさせてくれる。
特に、ラリーレイドのロードブックを学ぶにはもってこいだと思う。
それでいて、ゲームとしての親切さも忘れていない。
実際のダカールが1ステージで、3時間4時間、時には5時間かかる長大なレース距離にある中、このゲームは、ミスなくいって、1時間弱というスケールにデフォルメされている。
だが、これは、聞く以上に広大なオープンワールドになっており、コースに指定されていない部分もしっかり作りこまれているところは驚く。(道を見失ったら一生迷う。難易度によっては救済措置あり)
そして、このゲームはレース中、なんとコマ図の1コマ毎に自動セーブされる。(難易度LEGEND以外)
つまりいつでもやめて、いつでも再開できる。
過去のレースゲームを見渡しても、レース中にセーブが出来るゲームは皆無であり、耐久レースなどは、カジュアルゲーマーにとって手を出せない領域だったが、このゲームは、1時間超えというレース時間にかかわらず、無理なく進めることが出来る。
それでいて高難易度になるとその過酷さは一気に跳ね上がる。
ちょっと油断するといつでも即リタイアゲームオーバーの恐怖が付きまとうのだ。
ラリーゲームで、他車が登場するというのも新鮮だった。時間差で出発する他車に、追いついたり追い越されたりするのは長大な距離を走るラリーレイドならではだろう。
時に、ぬかるみにはまって抜け出せない他車を見かけることもある。
そんなとき、前方について、車から降り、ワイヤーをつなぎ、引っ張って助けてあげることも出来るのだ。
逆にスコップで穴を掘り、余計にはめてしまうことも出来る。(使い方を間違えている可能性もあるがオンラインでは盛り上がるだろう)
この辺りは厳密に言うと、完全なリアルタイムで全車をシミュレートしているわけではなさそうだが、
ライバルと併走しているときの競っている雰囲気は素晴らしかった。
自分がプレイしている時期は、CPU車のAIに問題があったようで、難易度LEGENDにも関わらず、ライバル達がペナルティで勝手に自滅してしまい、ミスなくいけば(リトライなしの難易度LEGENDではそれが一番難しかったりする)大差で1位となってしまったが、最新のアプデでは改善されたようなことが書かれていた。
一作目ということでノウハウに乏しいため、ゲーム性に難があり、完成度は低かったが、随所で技術の高さは感じられた。(砂丘やぬかるみ走行時にできる轍、広大なオープンワールド、途中セーブ、破損表現、付着する泥、水で車体が洗われる等など)
無料アプデが豊富で今もサポートを継続しているのは好印象。(ダカールシリーズのインカラリーとアルゼンチンラリーが無料で追加された)
なお、もともと1月予定だった第1弾チーム追加パックは3月延期となり、結局4月現在もまだ来ていない。
シリーズを続けることさえ出来れば、人気のあるゲームに仕上がる可能性はあると思った。
ステアリングがここまでガタガタ振動し、大きく持っていかれるゲームは他にないだろう。
【3/26追記】
つい先日のアップデートでオンラインタイムランキングが搭載されたが、ダカールラリーの魅力は、未知のコースに対して、コマ図を読み解きながら、速さとリスクのバランスを取ることであり(ダカールラリーは伝統的に速さとナビゲート能力の両方が求められる)、コースを覚えることが前提のタイムアタックはそぐわないと思う。
(低難易度では、走りに特化したい、コマ図がわからないという人のための救済措置あり)
【雑記】思いつくたび追記
ステアリングのロックトゥロックをゲーム側で細かく調整できるのは良いのだが、コクピット視点のステアリングは最大180度しか回らない(ステアリング、ドライバー等、それぞれ非表示にもできる)
自分は、1080度でやっており、ステアリング操作がすごく忙しかったのだが、画面で見返すと、ほんの少ししか動いておらずちょっと残念(実際のダカールマシンは540度ぐらいだと思われる)
Search